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老人ホーム内で、内カップルができることは、決して珍しいことではありません。というよりも比較的頻繁に起こることなのです。

老人ホームとは、通常６５歳以上の高齢者で夫婦者、あるいは単身者で子供や親族との同居をしない人が居住する集団住居の総称です。ですから、その中にいる単身者な中で気の合った同士がカップルになることはある意味、無理のないことなのです。

ただ問題は、高齢者ですので中には食事の介助を受けていたり風呂の介助を受けていたり、あるいは軽度の認知症症状を現す方や要介護認定をされている方も珍しくないので、介護人や入居者同士の間での会話の難しさもあり、意思の疎通を欠いたり誤解・曲解が生じたりしがちで、そのせいで入居者の間で思わぬ軋轢を生むことにもなります。

老人ホームの職員は入居している高齢者に対してそれぞれの入居者の状態（自立・要支援1〜2・要介護1〜5）によって、少しずつ異なった対応をします。まず基本としては、“見守り介護”といって、こちらからは手を出さずに本人から助けを求められたことを必要最小限で介助するのが原則になります。決して全てを助けるわけではないのです。

勿論、必要な場合は手を貸したりしますが、基本的には本人の自立意思を尊重して後援する態度を保ちます。そのため、トラブルを事前に回避することはなかなか難しく、内カップルに係わるトラブルに対しても同様になりがちです。